スニーカー大賞《優秀賞》受賞のバンドラブコメ、第2弾!
みなさんこんにちは。今回紹介していくのはこちら、『宅録ぼっちのおれが、あの天才美少女のゴーストライターになるなんて。2』です!
1巻のラストでは無事にライブを成功させ、ついに天才美少女amaneが復活したか?という感じでした。
そして今回ですが、夏休みが明けたあとの学園祭に出ることになります!
が、、主人公小沼拓人が曲を書けなくなってしまった??
さらには拓人のライバルが出現し、天音と喧嘩??
波乱もありつつ青春している、第2巻です!ネタバレ注意!
曲を作れない拓人と恋模様、迫る学園祭
まずは全体の流れですね。
冒頭の通り、曲を作れなくなってしまった拓人。amaneには勝てないと考え、曲を作る意味を見失いそうになります。
それでもバンドメンバーなど周りの人の言葉に感化され、最後はとある人物の行動が決定打となって復活します!
そして2巻では恋愛面も加速していますね。
ここではバンドメンバーについてしか語りませんが、バンド以外の部分でも動きがありますので、ぜひ読んで確かめてみてください!
そして音楽と恋の話が交差するのが最後の学園祭です!
復活した拓人、頼れる姉さん?の作詞担当、吾妻。そして拓人の幼なじみの沙子、あの天才美少女、天音。
4人のバンドはどういうクライマックスを迎えるのか?
今回は、いつもと違った方法で書いていきます。
個人的にたった2巻だけの中で各キャラがとても深く語られていると感じたので、いつもと趣向を変えてキャラごとに書いていきたいと思います!
頼れる姉さん!だけど…。Side吾妻
作詞担当の吾妻由莉(あづまゆり)です。拓人からすると姉さん的なポジションですが…。
親近感の湧く性格
まずは、陽キャ全開の吾妻は意外とオタクという話についてです。
前回も吾妻はオタクだという話が何回か登場しましたが、今回も引き続きって感じです。
天音と沙子の様子を見て「さこあま、尊い」と言ってたり、方向性が見えて来たはずなのに作曲ができない小沼の状況を覚醒回のフラグを使ってたとえたり、こっち側の人であるシーンが多いですね。
結構親近感が湧く人もいるのではないかと思います!
初恋は毒だって誰かが言ってた
作曲の拓人に対して作詞の吾妻なわけですが、関係性としては吾妻が拓人にアドバイスをするシーンが多いですね。
スランプ中の拓人に真っ先に声をかけたのも吾妻でしたし。
上述の覚醒のシーンでも、さらなる覚醒フラグを与えています。
だけど、、、やっぱり吾妻も拓人に恋していたんですね…。
しかも初恋!とある作品では初恋は毒だと言われていましたが…。
いや辛い…、想いを伝える前段階なのが辛い…
しかし、最後の学園祭シーンでは青春を貫く姿を見られます!
吾妻は兼部しているのでそちら側で舞台に立ち、バンドも器楽部も全力を出し切ります。
これからも作詞作曲というパートナーとして良い関係のままでいて欲しいですね。
推しは沙子です。Side沙子
そしてこの作品の推しは波須沙子(はすさこ)です。
ほぼ全てのラブコメでは幼なじみは不遇ポジションなわけですが…。
幼なじみアピールで天音と張り合う姿が可愛い!
「うちは幼馴染だから知ってるけど」が目立つ沙子ですが、これ可愛いですねほんと。
そしてこれで恋愛感情に気付かない拓人is何。
途中では「うちの拓人」発言をする場面も。拓人本人は「うちの(バンドの)」だと解釈していますが…。
これで恋愛感情に気付かない拓人is何。
また、沙子が表情の変化に乏しい理由が明かされます。
拓人と沙子の2人は小学校からの幼なじみなのですが、それ以前に会ったことがあり、そこでの出来事がきっかけになったみたいです。
さらにこの表情の話は後半へと続く伏線にもなっていますので、単発エピソードとは一味違います。
沙子ルートに入ったかと思いきや…
そしてスランプ中の拓人と2人で近所の花火大会に来た沙子。思い出の学校に忍び込み、そこでなんと、、、
キス!KISS!
ええ?!天音とのフラグは全て壊して沙子ルートに入ったのかと思いましたね。
もう後戻りできないと思いましたよ。
しかし、これがきっかけで曲を書けるようになった拓人。ついに覚醒の時です!
結局、前後のやり取りから拓人は恋愛とは別の意味でとったようですね。後戻りできました…。
これで恋愛感情に(以下略)
このシーンには挿絵が付いておりツイッターでも公開されていますが、シリーズで一番好きな絵かもしれません。
そしてその後の重要シーンでは天音の背中を押す役目を果たします…。
このシーンで登場した「うちはバンドメンバーだから分かるけど、」にはまじで感動しました。
今まで拓人に関して言っていた言い回しを、天音に対して使ったのがもうね…(涙)。
これぞメインヒロイン。Side天音
次にメインヒロインの天音ですね。
全体的に天音の可愛さが前回よりはっきりと分かりました。
学園祭のクライマックスからのラストシーンも必見です!
面白可愛い性格も明らかに
拓人がLINEをさりげなく(?)隠したシーンでは、誰かLINEする相手ができたの?と若干不満そう。
実際は吾妻からで、内容は作曲の話でしたが笑。
嫉妬する天音、ぐうかわ…
後は天然でひどい発言をするのにも笑いました。
- 「小沼くんなのに鋭いね!」市川が嬉しそうに手を叩いた。
- (沙子が天音のことを励まして)「笑い飛ばしてあげる」と言ったのに対して、「どうやって……?」
まあ普段は清楚系天使な感じなので、ホロライブの”ときのそら”さんに似ているような気もしますね(唐突なたとえ)。沙子さん、、、じゃあ○だね?
拓人との喧嘩とクライマックス!
そして拓人との喧嘩ですね。留学していた先輩(天音のことが好き)が帰って来て、それを巡って喧嘩してしまいます。
沙子も思っていますが、そういうのは付き合ってからで、どうぞ笑。
その沙子から背中を押され、拓人と仲直りし、学園祭ではオリジナルの新曲を歌うと決意します。
そして学園祭のアンコールで歌った「あなたのうた」は…。
拓人への想いを歌ったラブソングでした。オリジナル曲で告白とか凄すぎっしょ!
お前がヒーローだ。Side拓人
まあ曲を作れなくなった部分とその後の復活、天音との喧嘩は今までの通りなのですが、ポイントは最後の最後ですね。
大成功に終わった学園祭の後、なんとamaneのマネージャーがやって来ます。
そして拓人が書いた曲についてゴーストライターの提案をして来たのです!
この提案を受け入れればamaneの再デビューが決定する場面で、拓人は「宅録ぼっちのおれが、あの天才美少女のゴーストライターになるなんて」と心の中で考えます…。
来た、タイトル回収!そういうことだったのね!
答えは、「そんなの、嫌です」
さらにその後の流れの中で、天音に告白します!
これはすごい!逆タイトル回収?とでも言うんでしょうかね。
ゴーストライターにはならない、という結末で、めちゃくちゃ良かったです。
その後は2人きりの教室で再び告白し合い、バンドとしてのデビューを誓い、お互いを名前で呼び合って幕を閉じるのでした…。
青春時代を思い出すストーリーと読んでいて楽しい文章
いや〜本当にいい話でした。
そして、物語をさらに盛り上げているのが多くの伏線と、作中に登場する曲の歌詞が実際に使われていることですね。
数々の伏線回収が半端ない!
1つ目と2つ目がどこに繋がるのか、ぜひ読んでみてください!特に1つ目の踏切シーンの回収はすごいですよ!
3つ目については、これがあったから拓人は恋愛感情に気付かなかったのでしょう。
他にも、1巻にあったシーンの種明かし的な場面もあり、とても面白かったです!
『平日』と『わたしのうた』の歌詞が!
結構な頻度で、1巻で登場した2曲の歌詞が登場しています。
恐ろしく自然な活用、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。
まあ、見逃すことはないと思いますが…。
この2曲は(CV.前田佳織里)でYouTubeにあるので、合わせて聞くとより楽しめるでしょう。吾妻の恋心のシーンで『平日』の歌詞が登場したのはグッっっと来ました…。
という感じで、ストーリーだけでも青春を感じられることができるのに、各所に工夫が凝らされている作品です。
第26回スニーカー大賞の《優秀賞》受賞、『宅録ぼっちのおれが、あの天才美少女のゴーストライターになるなんて』2巻でした!