さあ、ゲームを始めよう。
みなさんこんにちは、大学の夏休みもそろそろ折り返し、ひじきです。今回は2023年の夏アニメ『ライアー・ライアー』の原作第4巻です!
3巻から始まった、AR世界を舞台とした学校対抗戦。主人公が脱落するというまさかの展開の続きが描かれます!
シリーズ初の上下巻構成ということで、登場キャラの多さにゲームのルール、後半の怒涛の展開と、今年の夏にふさわしいアツい戦いとなりました。
緋呂斗たちの敵となるドッペルゲンガー(改め『百面相』)の正体は誰なのか、そもそも対抗戦から脱落した緋呂斗は逆転できるのか??
後半はネタバレ注意です!
ネタバレなしのあらすじと感想
更紗の偽物である『百面相』に勝利し、学校対抗戦《アストラル》自体でも勝つ。
2つの大きな目標を前に緋呂斗は、対抗戦から脱落してしまう。
しかしその目的は、対抗戦に参戦した状態ではコンタクトを取ることができない運営サイドに接触するためで……。
学園島のメディア組織である『ライブラ』と協力し、対抗戦に復帰するためのゲームで勝ち上がる緋呂斗。
しかしそのゲームの最後に待つのは前回も登場した謎の厨二少女、椎名紬。
自らを「無敵」と称する椎名に勝つことはできるのか、そもそもまだ中学生の彼女は一体何者なのか?
はい、と言うわけで今回は、対抗戦から脱落した緋呂斗が運営側と接触を図るところから始まります。
緋呂斗や更紗にとって共通の敵であるドッペルゲンガー改め『百面相』は、対抗戦を運営する『ライブラ』にとっても厄介な存在です。
2巻で登場した敵キャラ、倉橋御門の策略により現れたチーター。それが『百面相』だからです。
チーターを排除できずにいるライブラは緋呂斗に協力し、百面相を倒す戦いにおいて強力な味方となります。
- 対抗戦に復帰するためのカードゲーム、MTCG
- 百面相の出現によりカオスな状態の対抗戦
- 外部からの干渉者である倉橋御門との対決
同時に様々な戦いが交錯し、これまでで最も密度の濃い巻だったと思います。
あと明らかに無理矢理入れたサービスシーンもあります!笑
1巻前半の時点ではイカサマに頼りきりだった緋呂斗も、もはやイカサマの方が少なくなっている印象です。
実力隠し系主人公の本気がどんどん見えて来て、一気に読んでしまうことでしょう!
それではここからはより詳しい内容となるので、ネタバレ注意です!
百面相により崩壊寸前の対抗戦《アストラル》
学校対抗戦のアストラルは、最強の7ツ星の脱落もあり、もはや崩壊寸前です。
倉橋の手下(仮)であるチーター、百面相のスキルによって、多くの学校が百面相の配下に加わってしまいます。
本来は各学校が自分のエリアを広げるというスプ○トゥーン的なルールですが、エリアの半分近くを百面相が取得しています。
緋呂斗の学校は5人中4人が無事ですが、その順位は最下位……。
希望は対抗戦への復活を狙う緋呂斗に託されました!!!
アストラルへの復帰を賭けたカードゲーム、MTCG
さて、AR世界でのカードゲーム『MTCG』は対戦相手と自分の数字を合わせることが勝利条件の、心理戦です。
要は遊○王ってことです(大嘘)
さて、このカードゲームでは(と言うか4巻全体として)緋呂斗の頭脳が遺憾なく発揮されていました。
そもそも対抗戦から一時的に脱落したことも計画通りですし、このカードゲームでもイカサマは最小限となりました。
シンプルに心理戦がうまく、誰も思いつかない奇策を打つなど、もはや天才です。
俺のターン、ドロー!
厨二病でもカードゲームがしたい。
順調に勝利を重ねた緋呂斗は、ついにラスボスと戦うことになります。
そして、その相手は3巻で登場した厨二少女、椎名紬です。やけに緋呂斗に懐いていましたが、今回はカードゲームを締めくくる「無敵」のボスとして立ちはだかります。
このラスボス戦で緋呂斗は、運営であるライブラとイカサマハッキング組織カンパニーの助けを借りることで見事勝利します。
「言われてみれば……(納得)」となること間違いなしなので、ぜひ読んでみてください!
そして、「次回、椎名紬死す。」
と思ったら、、、
「お前が《百面相》だな?」
椎名紬そのものは悪人ではありませんが、だからこそ厄介。3巻のエピローグにあった『穢れなき怪物』はそういうことだったのか…と思いました。
学園最強、7ツ星の帰還
舞台は再び学校対抗戦アストラルへ戻り、椎名との本当の戦いが始まります。
既に多くのプレイヤーが椎名の軍門に下っている状況ですが、緋呂斗は残りのプレイヤーに対して結束を呼びかけます。
”百面相を倒すために一旦離脱し、最速で戦いに戻って来た学園最強”の呼びかけに対して一致団結したプレイヤーたちは、椎名を倒すための最終決戦に挑みます!
章間には一般の学生の声があり、「やっっっっば…ヒロト様カッコ良すぎ…」というコメントがありました。まさにこの通りです!
アストラルへ舞台を戻し、最終決戦開始!
緋呂斗たちは他校の所属である枢木(くるるぎ)を味方に引き入れ、彼女の持つ一撃必殺スキルで倒すことを考えます。
「行くぞ、みんな。……今回は、最初っから出し惜しみなしだ」
ナチュラルに厨二が入ってそうなかっこいいセリフ!
椎名は実質的な学園最強である更紗が抑え、緋呂斗のチームメンバーは枢木の説得に当たります。
相性最悪だったはずの幼なじみコンビ、浅宮&榎本のてぇてぇ協力により枢木を味方に引き入れることには成功します!
今まで喧嘩ばっかりだった2人が実は……的な展開なので、ここはぜひ読んでみてほしいです!
VS『二刀流』霧谷凍夜
緋呂斗たちの前に、他校の強敵である霧谷凍夜が立ちはだかります。
あ、性格はカスです。
黒髪イケメン、奥の手が『二刀流』の”きりがや”は流石に狙ってない?と思いましたが(笑)、キ○トとは真逆の性格をしています。
そして、この霧谷はどうやら倉橋と同じ組織に所属しているようで、緋呂斗を倒そうとしている側の人間ということになります。あらゆる意味で敵じゃねえか……。
最初は「なんか小物っぽいな……」と思いましたが、その実力は本物でした。
5人全員が残っていた緋呂斗たちの学校ですが、どうにか霧谷を倒した後に残っていたのは緋呂斗ただ1人。
最後に姫路が緋呂斗を庇って倒された時は完全にレムと重なりました。
さて、今更ですが各組織&ゲームの相関図を載せておきます。手書きが混ざっていますが……笑。
多くの犠牲を払い、残った3人
ともかく、後は椎名に対して一撃必殺スキルをお見舞いすれば、チーターを倒せるはずでしたが……。
更紗の目の前であっさりと返り討ちに合う枢木さん。危うく更紗も倒されるところでその日のゲームはタイムアップとなりました。
霧谷との戦いは白熱しましたが、椎名戦はもはや描く部分がないほどの一方的展開……。
お昼の時点では34人が残っていた対抗戦、わずか半日の間に緋呂斗と更紗、そして椎名の3人だけになってしまいました。
なんか残るべきメンバーが残ったという感じで、かなりテンションが上がりました!
本当の最終決戦
そして始まる本当の最終決戦、細かい部分は省きますが、対抗戦と連動したボードゲームで決着を付けることになります。
対抗戦はAR世界での派手な戦いでしたが、なんか最後だけ地味?と思ったそこのあなた!
2巻構成となった学校対抗戦のラストを締めくくるのにふさわしい、激アツな展開となりました。
あとがきにある通り、メインのゲームだけでなく盤外戦にも主人公が関わる面白さがありました!
『ライアー・ライアー』4巻・感想まとめ
最終的には1位と2位が緋呂斗&更紗の学校となり、丸くおさまります。椎名に関しても本当の悪は背後にいた倉橋なので、島追放とかにはなりません。
めでたしめでたし、と思ったら……何やら緋呂斗の初恋の人が登場!??
普通に更紗が初恋の人だと思ってたんだけど???
これは今後の展開にも期待できる巻だったと思います!
2巻で乃愛を味方につけたように、今回は厨二少女の椎名が味方になったかも?徐々に仲間を増やしているのも、今後の大きな戦いへの伏線のような気がします。
とは言えまずは次回、ガールフレンド(仮)の登場(かも)です!