たんもしで2回目の、最大のクライマックス!
みなさんこんにちは。今回紹介していくのは『探偵はもう、死んでいる。11』です!
アカシックレコードが世界を管理するプログラムであること、それを巡ってアベルと戦ったことなどを思い出した君塚たち。
今回はアベルとの戦いの決着やシエスタ復活について、さらには現在の君塚たちの決戦までも描かれます。
回想シーンの多かったアカシックレコード編もついにクライマックスとなり、たんもし完結かと思ってしまうほど盛り上がりました!
それではたんもし11巻、後半はネタバレ注意です!
あらすじとネタバレなしの感想
シエスタ復活、そして記憶を失う前の最後の戦いを思い出した君塚たち。現在の世界の異常など、全てはアベルによるものだと思われたが、、、
そして現在。君塚やシエスタ、夏凪は連邦政府の高官たちがいる南極へ。世界を管理するアカシックレコードを巡る戦い、ついに決着!
はい、と言うわけで今回はとにかくクライマックスの連続でした。前半ではアベルとの戦いに関するクライマックス、後半では7巻以降全体でのクライマックスが描かれ、もはや小説2冊分の内容だったように思います。
そして今回の注目ポイントはシエスタでしょう。個人的にたんもしは夏凪とシエスタのダブルヒロインだと思っていますが、やはりクライマックスで魅せるのはシエスタです。
特にこれまでの回想シーンでは病院で眠っていることが多かったので、より一層活躍しているように感じます。
長く待った分、この感じがたまらないです!
シエスタを取り戻すため、再びアベルと戦う!
手術が終わったものの未だ目覚めないシエスタを前に、君塚たちはシエスタの《意志》がアベルに盗まれたのではないかと考えます。
大災厄を止めシエスタを取り戻すため、君塚と夏凪は再び冒険に出ます。
ツンデレヒロイン、シャーロット
早速本筋とはそれますが、ここら辺のシャルと君塚のやり取りがかなり良かったです!
ツンデレヒロイン的なシャルの態度には、久しぶりに夏凪の「ラブでコメな空気を感じる」が発動。
さらに見送りのシーンでは、
「必ず、戻って来て」
「ああ、世界を救った後でな」
という言葉まで交わします。君塚、主人公かよ、、、
あくまで回想シーンの話ですが、なんやかんやで関係性が改善していることが分かります。
アベルによって囚われた夏凪と、君塚の選択
さて、君塚と夏凪はアベルと戦うために旅に出ます。道中ではいつも以上にイチャコラしているものの、事件が起こるのもいつも以上に突然でした。
アベルに襲われた夏凪は意識を失い、人間の罪を見せる心象世界に閉じ込められてしまいます。絶望的な状況に現れたのは……まさかの先代《名探偵》!!
君塚の親代わり的な人物でもある彼が夏凪の元に現れ、言葉を交わします。
6巻だけはたんもしシリーズの他の巻から若干浮いているような印象でしたが、ここでようやく繋がったと思いました!
一方の君塚は調律者のブルーノと出会い、世界を選ぶか少女を選ぶかという選択を突き付けられます。それに対する君塚の答えは、、、
俺は、『世界を救う少女』を救う
でした。世界か少女かという選択肢自体はラノベだとよくありそうなものですが、その答えがカッコ良すぎです。
そしてアベルと対峙した君塚は、自らの特異点の力を盗ませると同時にシエスタの《意志》を取り返します。ブルーノの前で決意した通り、世界を救える力を放棄して世界を救う少女を取り返したわけです。
アベルと対峙している時も最初からそれを狙っていた君塚。これまで以上に異能バトル+ミステリーっぽさを感じます!
アベルとの決戦、復活のシエスタ
そして、ここからが前半のクライマックスとなります。まだ回想シーンです!
決戦の舞台はフランスのモン・サン・ミシェル。たんもしは実在の観光地で事件が起こることが多く、厨二心を刺激されます笑。
そこで君塚はアイスドールから、同じ調律者は2人同時に存在できないと言われます。『世界を救う少女』を救うと言った君塚ですが、その少女はシエスタと夏凪の2人共です。
そして君塚は再び何らかの選択をし、、、
「おかえり、シエスタ」
「ただいま、渚」
奇跡を起こしました! 一体どうやって2人同時に救ったのでしょうか、もう特異点としてのご都合主義は使えないはずですが……
そして揃った3人で臨む、アベルとの最終決戦。大ピンチに陥るものの、やはり最後はシエスタ。何の力によってか、ドレスを纏って片方だけの翼を生やした姿になり、アベルに止めを刺します!
どデカい剣も持っているらしいので、もはや「片翼の天使」と言っても過言ではなさそうです。
でも現在の君塚たちは記憶を失っていたわけで、ぶっちゃけアベルとの戦いが負けイベなのは分かっています。どんな逆転劇があるのかと思っていたら……。
勝っちゃいました!! んんん?
結局、君塚たちの記憶を奪ったのはアカシックレコードそのもの、つまりは世界の意志でした。
これまで、記憶を失った原因がアベルなのはほぼ確定事項のような感じでした。ですが、その前提から間違っていたとは……。これぞまさに、たんもしらしい展開だったと思います。
あ、ちなみに夏凪は君塚に告白しました。
!?!?!?!?!?!?!?!?!?
連邦政府の拠点、南極へと集まる君塚たち
そして現在。君塚&シエスタ、夏凪&大神は別行動中ではあるものの、過去の出来事を思い出します。そして連邦政府の拠点である南極大陸へ、物語の中心人物たちが集結します……。
お互いに嫉妬する君塚と夏凪
別行動とは言え互いに連絡は取り合うわけですが、君塚と夏凪がお互い嫉妬しているのが最高です笑。夏凪と大神が2人きりだと知った君塚は
「脳が破壊されそうだ」
と言い、夏凪は
「あたしが大神さんと二人なのは嫌なのに、自分はシエスタとよろしくするんじゃん」
と正論を放ちます。これは本当にそう笑。たんもしは正直二股ルートまっしぐらではあるんですよね……。
さらに通話を終える時には夏凪が
「君彦もシエスタも気をつけて。距離感とか」
という注意喚起をして行きました。
しかし、その注意喚起はむしろフラグだったようです。シエスタと君塚が出会ってからの期間は人生の3分の1くらいという話の際、シエスタは「いつか、ほとんど全部になるかも」という内容のことを言います。
距離感気をつけてーーー!
と思っていたら、なんと君塚が、今回の事件が終わったら大事な話があると言います。
距離感ーーーーーー!
もう、こんなんほぼ告白ですやん。さっきまで二股してたのに、なに急に純愛ルートに行ってる?
アイスドールによって語られる、並行世界
さて、連邦政府に着いた君塚たちでしたが、連邦政府はほぼほぼ敵です。夏凪は敵に捕まっており、大神はそれによって脅され、シャルは監禁状態です。
とは言え流石はたんもし、細かいところはすっ飛ばして話が進んで行きます。
- この世界はオンリーワンなものではなく、並行世界がある
- シードの襲来によって植物に覆われている世界は、崩壊する運命にある
- 少数の選ばれた人類を『箱舟』で脱出させる計画
もう話がどんどん壮大になって、何が何やら……という感じです。ですが、7巻の最後で植物によって地球が覆われている状況に納得していた違和感が、11巻でようやく回収されました!
やはり植物の侵略は普通にやばい事案で、君塚たちがそれに納得していたのは記憶を改竄されていたからでしたね……。
あのシーンはマジで不穏だったので、しっかりと回収されて良かったです!
しかし、、、連邦政府のアイスドールによって、シエスタは大怪我を負ってしまいます。アイスドールは遥か昔の調律者だったのです……。
シエスタ復活の真相
連邦政府に追い込まれた君塚たちでしたが、
- シャルの自力での脱出
- 風靡さんも認めるほど強くなった夏凪
- マスケット銃を持ったシエスタ
の奮闘によって形勢を立て直していました。そんな中でアイスドールによって倒されてしまうシエスタ。一応ですが、これは回想シーンではありません。
まさかのバッドエンド???
と思いましたが、シエスタはなんと無傷の状態へ回復、君塚は
「だってシエスタは《吸血鬼》なんだから」
と言います。これは凄すぎました……。
前半の回想シーンでは、《名探偵》は2人同時に存在できないという縛りが出てきました。
結局どうやって縛りを回避したのかと思っていましたが、シエスタはもはや名探偵ではなく、別の調律者だったのです……。
アベルとの戦いでシエスタが片翼の天使になっていたのは、吸血鬼的な存在になったからでした。これ、完全に単なる演出だと思いました。まさかきちんと意味があったとは笑。
そして、最後に活躍したのは夏凪です。
ここはぜひ実際に読んでいただきたいですが、シードとアベル、夏凪に関する物語がうまく噛み合った、夏凪にしかできない終わらせ方でした!
たんもし11巻・感想まとめ
さて、今回は回想シーンと7〜11巻のクライマックスという二本立てで、いつも以上に中身が濃かったです。
ついに来たエピローグでは君塚の告白シーンかと思いきや、「大事な話」はしませんでした。夏凪推しの皆さんおめでとうございます、二股状態続行です!
まあ告白しようとしていたのかは分かりませんが……。
僕は君塚と同じく、シエスタと夏凪両方が推しです(それでいいのか)
しかしシエスタが最後に爆弾を投げてきました! シエスタが君塚を助手として選んだという話の流れで、
「《特異点》? なにそれ」
「普通に一目惚れだけど」
ぐがががが!!??
最後にこれですか、最高です。ちなみに電子書籍特典の君塚&シエスタもありえん程良かったのでぜひ!!