過去と現在、全てがつながる天使様5.5巻!
みなさんどうも、ひじきです。今回紹介していくのはこちら、『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件5.5』です!
こちらは『.5』となっている通り、天使様シリーズ初の短編集となっています。
が、短編集であっても”おまけ”にあらず、というのが読んだ感想です。
そもそも『お隣の天使様』シリーズは日常系と言えるので短編集との相性は抜群ですが、それだけではありません。
このように、1話完結型の本編のような話が結構ありました。
ちなみに収録されている話は付き合う前の話となっているので、4巻以前の内容です。
まあ、もはや結婚していると言っても過言ではないので、あまり違和感はありませんが…。
他のキャラの視点がありつつも、基本は周と真昼の関係性がポイントになっていることは『天使様』シリーズとして共通なのでご安心ください!
それでは具体的な内容に入っていきます。そこまで大きなネタバレ的話題はありませんが、一応ネタバレ注意です!
周と真昼の焦れったい恋物語(with天使様視点)
まずはこれですね。本編では周くんの視点ばかりで、真昼が周くんのことをどう思っているかはなかなか伝わってきませんでした。
いや、大好きなのは伝わってきてたけどね?
それが、今回はなんと真昼の視点があるんですよね。
5.5巻の前半では徐々に好きになっている真昼の様子、中盤以降は完全にべた惚れのの様子が描かれてるんですよ!
「どうしたらもっと周くんに意識してもらえるのか」っっっっって!
周くんはとっくの昔に陥落してますよーーー!
一旦落ち着きましょう。
真昼の他にも5.5巻では樹、千歳、優太の視点がありました。これらの短編では新事実が明らかになるため、後半に回します。
友人から見た焦れったさなんかも良かったですね〜。
5.5巻で印象に残ったエピソードまとめ
元々『お隣の天使様』シリーズは章の数が多いですが、今回は短編集ということでさらに多くなっています。何とその数16話!
その中でも(周と真昼のいちゃつきで)印象に残った4話を簡単にご紹介します。ぜひ読んで悶絶してください!笑
『お掃除大作戦再び、そして事件』
お掃除回か~と思ったら、ストーリー的には「事件」がメインでした。
短い間にハプニングだらけで、周が振り回される回でした笑。
『二人の過ごし方』
ある日樹に、家では真昼と何をしているのか聞かれた周。ちなみにこれも付き合う前のことです。
周は心の中で、甘い雰囲気もスキンシップもなく、隣に居て過ごすだけだと考えます。
んんんん?
そしてその日の夜……
- 12人で勉強している最中に真昼に見惚れる周!
- 2周が猫背気味なので背筋を伸ばさせ、さらに背中を撫でる真昼!!
- 3ぞわぞわして「お、う」という謎の鳴き声を上げる周!!!
- 4見られていたことのお返しと言って、周のことを観察する真昼!!!!
「結局いちゃついてんじゃん!」と思うこと間違いなしで、いつもと違った面白さがありました。
『天使様にも苦手な事はある』
真昼がカー○ィで遊ぶ話なんですが…。
以前も出てきましたが、真昼はアクションゲームが苦手。序盤で沼りまくっています笑。
真昼は「手取り足取り教えて」と言って、周の足の間に座ります(!!)
このシーンには最高にいいカラーイラストがあり、もう最高っす。最高。
挿絵の左上にある、真昼の「キラーン」というのを見ても、多分狙ってやったんだろうなぁ…という感じです。
途中で自分の迂闊さと浅ましさを恥じているシーンがありましたし…。
あと、○ービィは上達しなかったっぽいです笑。
『その声は反則です』
周くんに意識してもらう方法を千歳に相談した真昼。いつもと趣向を変えて、寝る前に電話することにします。
はいはいはいはい、もう何が起こるか分かった人もいるでしょう。
、、、の前に。晩ご飯を食べているシーンがありまして。
真昼が「一緒に生活するなら」とか「補い合って生きていけばいい」と言って、周くんがスプーンを取り落としてしまいます笑。
真昼の視点では特に疑問に思っておらず、「もう周くんは意識しまくってますよーーーー!」と言いたくなりました。
そして電話のシーンでは、真昼視点にも関わらず悶絶している周くんの様子が伝わってきて堪らないっす。
おい(その声は)反則だろ!
と思っていたのですが…。次の日には周くんのイケボに悶絶する真昼。
章タイトルがダブルミーニングというか、お互いの声が反則になっているのが良かったです!
周以外の視点で語られる、過去と現在の物語
次がこれです。これがあるからこそ、本編との繋がりの強い短編になっていたと思います。
過去の話が追加されることで話に深みが生まれる気がしますね。
優太くん、そうだったんか…
まず優太くん。
悪いやつだと思っててゴメン!!でもやっぱ真昼のこと好きだったんだな!
樹は優太の気持ちに気付いていたようで、気にかけた様子と、少しだけ警戒(優太が周に何かするんじゃないか?)しているようでした。
まあ結論は、
という感じでした。
優太視点で描かれていたので、これが嘘ということはないでしょう。
改めて、疑っててゴメン!!
真昼が”天使様”となった辛く苦しい過去と、いま
『お隣の天使様』では珍しいシリアスな話、それが真昼関連でしょう。
留守番中の周の家で眠ってしまい、過去の夢を見る真昼と、帰ってきた後にそれを気にかける周の様子が描かれます。
少しでもいい子になろうとして形成された”天使様”としての振る舞い方。でも親は振り向かった…。
かなり重い話ですが、でも今は周がいるというのが結論です。
樹と千歳の、明るい笑顔の裏にあるものは。
中学時代の樹と千歳は、メガネの優等生とクールな陸上部員だったようです。
樹が優等生、千歳がクール??
千歳に猛アピールしていた樹でしたが、最初は見向きもされません。今はバカップルなので、恋が実ったいい話なのかな〜と思ったら。
千歳のことを良く思っていなかった陸上部の先輩が樹のことを好きで?!
なんとパイセンからの嫌がらせによって千歳は足を怪我してしまったのです。
その後に樹の愛に絆されて付き合い始めた2人。徐々に今のような性格に変わっていったようです。
激動の中学時代ですが、まだ問題はあります。
樹の家はだいぶ家柄が良いようで、樹と千歳の交際は父親によって反対されています。今後の動向にも注目ですね…。
周と樹の2人にも過去が……?
どうやら周と樹の出会いは、学校見学会にまで遡るようです。家のことで参っていた樹は説明会の途中で体調を崩し、周がそれを助けて…という感じですね。
中学時代の周と言えば、事件後の辛い時期です。それでも本質的にいいやつってことですね。
こういう話を真昼と樹がするこの短編。ポイントは他にもあります。
千歳のことにも触れられており、ここの樹のモノローグがめちゃくちゃかっこよかったです。優等生だったのは息苦しかったと回想する樹。
窒息する前に千歳が一緒に籠の外に出てくれた事を、感謝していた。
自由な鳥に足枷を付けてしまった事を、少し後悔しながら。
さらに、最初は真昼のことを警戒していたのも明らかになります。
みんなに好かれているよく知らない人より、よく知る誤解されがちな友人を心配する方が先だから
”天使様”に関する話も半信半疑で、真昼のことを最初は疑っていたわけですね。
周のことを茶化しつつ、心の中では心配して警戒していたとは……。
樹と千歳はただチャラいだけじゃないのがいいよな。
5巻と5.5巻で急激に好感度が上がっています!
『お隣の天使様』5.5巻・まとめと感想
それでは最後に今回のまとめです。
とにかく、短編集でありながら本編並みの良さがあったというのが大きいです!
それでは次回は『お隣の天使様』6巻です。実家での初キスのその先へ!
6巻表紙の浴衣を見る限り、まだまだ夏は続きそうです。