この瞬間を5年間待っていました。
みなさんこんにちは。大学院入試からのモチベ低下期間からの卒論の中間発表コンボにより、数ヶ月ぶりの更新となります、ひじきです。今回は『青春ブタ野郎はガールフレンドの夢を見ない』、青ブタが最終局面へと突入して行く巻です。
今回の話は、あのキャラが好きな方にとっては堪らない回だったと思います。この記事内でもあのキャラについての話が9割くらいなのでウザかったらブラウザバックしてください笑。
それでは青ブタ第14巻です!目次からネタバレ注意!(『さくら荘』シリーズの結末についても触れてます)
あらすじとネタバレなしの感想
4月1日、咲太と赤城は麻衣さんが特別出演するライブへ。
みんなが見た夢では、麻衣さんが自分のことを透子だと認めることになっている。しかし当然ながらそんなわけがない。麻衣さんが霧島透子でないことを知っている咲太だったが、会場へ行く途中、様々な年齢、格好の麻衣さんの幻覚を見てしまう…
青ブタ最終章の前半、全てが明らかに!
さて、今回はとにかく重要な要素が次々と明らかになり、青ブタらしい伏線回収もありました。
今回の話は高校生編の青ブタが戻ってきたような印象で、読んでいて震えるシーンがいくつもありました。読む前はページ数がだいぶ少ないな〜と感じましたが、その分密度が大きい巻だったと思います!
それではここからネタバレありの感想となります。最近の巻ではそこまでの動きがなかった気がしますが、今回は本当です!
エイプリルフールで書き換わる世界
麻衣さんのライブ当日、様々な麻衣さんの幻覚を見た咲太。不穏すぎると思っていたら案の定……麻衣さんは自身が霧島透子だと宣言し、なんと本当にそう思い込んでいるようです。
それだけではありません。麻衣さん以外についても、世界が書き変わってしまいます。
古賀は咲太と同じ大学に在学、双葉と国見は付き合っており、なんと「かえで」と「花楓」の2人が藤沢と横浜で同時に存在しています。さらに4月1日の時点では状況を認識していた赤城の電話番号は使われていない……?
このシーンはやっぱり青ブタ高校生編を思い出す絶望感でした。
もはや咲太の味方はいなくなったような状況で、最後に咲太が取り出した電話番号のメモに書かれているのは……
「これまでは使うことがなかった。向こうからも、咲太に電話をかけてくることはなかった。この二年間、やり取りは手紙でしていたから。」
そしてなんと、その人物は電話をした直後、実際に咲太の前に現れます。
「わたしが来たからもう大丈夫ですよ」
やっぱり青ブタと言えばこの人なんだよ! 『ハツコイ少女』以来、牧之原翔子さんが本格登場です!
咲太と翔子さん、そして霧島透子
峰ヶ原高校の制服を着て現れた翔子ちゃん、いや、もはや翔子さんと呼ぶべきでしょう。翔子さんは4月から峰ヶ原高校に入学する予定です。
これも現実が書き変わったということなのか?と思いましたが、翔子さんは霧島透子のことを正しく認識しています。
望んだ展開がそのまま実現!
青ブタを初めて読んだのは高校2年の夏(急な自分語り)。約5年前の当時はちょうど高校生編が出揃ったところでした。
『おるすばん妹』でかえでの解離性障害が明らかになったシーンから『ハツコイ少女』までのクライマックスは、今でもラノベ史上最高のエピソードだと思っています。
まあ沖縄に引っ越した翔子ちゃんはもうメインストーリーに絡むことはないのかな、とは思っていました。病気の療養のこともありますからね……。
でも個人的にはクライマックスの重要シーンで咲太の元に現れ、かつてのように咲太の隣に来てほしいという妄想はしていました。それこそ5年前から再登場を望んでいましたが……まさか妄想のまんまの展開が実現するとは。
個人的に青ブタの最重要キャラは翔子さんだと思っていましたが、今回のストーリーを読んでさらにその思いが強まりました。↓↓↓↓
翔子さんと霧島透子、高校生編と大学生編を結んでいた伏線
これまでの大学生編を読んで感じていたことは、高校生編とは全く違う話が始まっているというものでした。
そりゃ大学生になったんだから当たり前なんですが、青ブタセカンドではなく本編として続けるほど高校生編と関連してるか?とは思っていました。
が、甘すぎました……。
結論から言うと、
思わぬ方向性で高校生編と大学生編がつながりました。
そしてこの伏線は『ランドセルガール』内、映画で言えばラストシーンにありました。
翔子ちゃんが見てきた他の未来ではアーティスト霧島透子は有名にならなかったという話がありましたが、例えば咲太や麻衣さんの心臓を移植された世界線では本物の透子が無事だったということなんですよね。
いや、これは凄すぎです。映画のラストシーンにあった話がクライマックスシーンへ繋がるとは。
僕の主観で見ても、5年前に読んだ時からこの伏線が存在していたんですよね…。
かえでの解離性障害についても、小説1巻でかえでが麻衣さんに反応しなかったことが4巻越しの伏線となっていました。それを思い出すような鳥肌シーンでした……。
正直言ってアーティスト霧島透子の正体が美東だったのは意外ではない、と言うか前回の時点で明らかでした。
こんな分かりやすい展開、青ブタらしくないな〜と思っていましたが、本当の伏線が隠れていたとは。やっぱりこの作品は青ブタです。
やはり青ブタは翔子さんの物語だった……?
また翔子さんの話かよと思われそうですが、本当にこれに尽きますよ。
主人公咲太の初恋の人であり、高校生編では2巻構成のクライマックスで超重要キャラとなり、さらにそのエピソードが大学生編にも繋がっていました。
大学生編は霧島透子の物語だと感じていましたが、実際は翔子さんの物語と言っても過言ではありません。(まあ公平に見るなら咲太と麻衣さん、美東、透子、翔子さんの物語って感じですが…)
それはさておき、今回は本当に久しぶりに咲太と翔子さんの会話が楽しめました。もう高校生になろうとしている翔子さんは、もはや猫を拾っていた小さい子供ではありません。
例えば咲太が「僕のタイプは麻衣さんだよ」と言った直後に「あとは、わたし、ですよね?」と言ってきます。否定できない咲太……笑
さらに麻衣さんと会った際にも、一瞬の緊張が走ります。流石に包丁を持って大学生翔子を迎えようとしていた時のように険悪にはなりませんが、なかなか咲太の胃に来そうな場面でした笑。
青ブタ『ガールフレンド』まとめ
今回のサブタイトルは『ガールフレンド』、表紙は麻衣さんでした。まあ個人的には『ガールフレンド』というのは麻衣さんと翔子さんのダブルミーニングだと思っていますが。
次回は現実を書き換える美東を止めるため、咲太と翔子さんが美東と話す……という場面からとなりそうです。
ここから最終巻で一体どのような結末が待ち受けているのか、、、
1つ不安なのは、前作の『さくら荘』シリーズの結末ですね。確かあの作品のクライマックスでは主人公とヒロインが別れたんですよね……。(エピローグはポジティブでしたが)
この作品が青ブタであることを考えると、美東を咲太と翔子さんが説得して解決、という展開からもう一段階何かがありそうです。頼むからハッピーエンドにしてくれ……。
さて今回はこんな感じです。本当に翔子さんの話しかしていませんが。
それ以上の問題は、院試(からのモチベ低下)と卒論中間発表の影響で感想を出すのが遅れ、既に最終巻は出ていることです。すぐに上げます、また次回!