「取られる不安よりも、あなたが傷付く事が、嫌だった。……少しの間でもその子を考えてしまう事も、嫌だった」
天使様は天使様なんかじゃない、シリーズの原点!
みなさんこんにちは、今回は『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件10』、天使様シリーズ10巻です!
最初に表紙を見た時は、「あれ真昼さんヤンデレ化した?」と思いましたが、もちろんそんなストーリーではありません。今回もちゃんと甘々な展開が描かれています。
また、あとがきで書かれている通りシリアス寄りの話も少々あります。特に樹と千歳に関しては大きな転換点となりそうです!
さらに最後は周が告白された…?!
ラストシーンでは「”天使様”と呼ばれる真昼は、負の感情を持つことだってある普通の人間」というシリーズの原点を思い出すことができました。変わるものと変わらないもの、『お隣の天使様』シリーズ第10巻です!
あらすじとネタバレなしの感想
周と真昼が出会ってから1年が過ぎた。真昼の誕生日、クリスマス、そしてバレンタイン…移り変わると季節、変わらず寄り添う周と真昼。一方の樹と千歳に関しては年末年始に大きな転換が!?バレンタインでのドタバタもあり、シリーズ10巻!
10巻を振り返って最初に思ったのは、「まだ1年しか経ってないのか笑」ということです。周と真昼が夫婦すぎて、とても1年間の出来事とは思えませんよ。。。
今回は樹と千歳の2人にも動きがあり、かなり印象に残ったポイントです。あ、別れたとかではないのでご安心を。
最後のバレンタインの話は心にグッと来るものがあり、シリアスといちゃつきのバランスも良かったです。それではここからは、もう少し詳しい内容となります。
天使様の誕生日と、迫るクリスマス
今回の冒頭は真昼の誕生日パーティーとなります。話題に上がったのは、周も結構モテるんじゃねということです。
周は真昼以外になびくことはあり得ない感じで、そりゃそうだと思うのですが、、、明らかな伏線でしたが、最後にしっかりと回収されました笑
まあ突然周がモテし始めてハーレム主人公になっても怖いですけどね。まどマギもびっくりの急展開です。
そして真昼の誕生日からしばらく経てば、クリスマスがやって来ます。クリスマスは出かけたりせず、またもや周の家に集まるようですが、、、?
ちなみに真昼の誕生日は12月6日です!
熟年夫婦?のクリスマス
そしてクリスマス、恋人たちの日ですよ(泣)
周たちの高校は25日の午前中で終わって冬休みに突入、真昼たちに配慮したようです(違)。
クリスマスはみなとみらいデートでも描かれるかと思いましたが、またもや樹と千歳も交えて周の家に集まることとなります。もはや新婚ですらなさそうw。
みなとみらいとか言いましたが、天使様シリーズの舞台はどこでしたっけ?具体的には明かされていないような気もしますが。
周と真昼、樹と千歳:眩しすぎる関係性
クリスマスとは直接関係がないのですが、この4人の雰囲気は素直に羨ましくなります。
実は、普段ラノベを読んでいて作品中の高校生になりたいと思うことはほぼありません。もちろん好きなキャラは無限にいますが、「こんな高校生活を送りたかった、、、」と感じることはないんですよね。なにせラノベキャラたちにも悩みは尽きないですから笑。
が、、そんな僕ですら「この4人はいいな〜」と思ってしまいます。樹と千歳が周をからかいつつ本当に嫌がることはしないし、シンプルに4人の仲がいい。わちゃわちゃやってる感じが最高です。
まあ周の家という理想的な環境があるのも大きいとは思いますが、きっとそれがなくても仲良くなっていたことでしょう。自分を振り替えって見れば高校生活どころか大学生活もほぼ終わり、歳を取っているんでしょうか…笑
クリスマスの夜、、、
さて、やって来ました。先に言っておくと一線は越えません。その手前にも行きません。
でも令和ではありません。正直江戸です。はい。
いや、この作品に対してこういうこと言うのは無粋と言うか、不適切な自覚はあるんですよ。でもちょくちょく挟んでくるんですよね、そういう展開を。
あとこれは挿絵のせい(おかげ)でもあります。めちゃくちゃ綺麗なのに、なんとなくエ⚪︎さを感じます。
なんか本編の完結後に『お隣の天使様 同人版』とか出そう(絶対ない)
まあでも、ひとまず健全ではありますから!その点に関してはご安心?いただけます。
大きく変わり始める樹と千歳
そして、色々と書きましたが今回のポイントは樹と千歳です!
大晦日にいきなりやって来た周の父&樹。周の父は用事のついででしたが、樹の方は父親と揉めて家を飛び出して来たようです。
いつも通りではありますが、いつもと違うのは周の父がいることです。話し合いの土俵に立ってもらうことが必要だと言うアドバイスと共に、いざとなったら味方するという心強いことも言います。
この人カッコいいな…と思っていたら。本当にカッコよかったのは樹&千歳でした。
そもそも樹はおとなしい優等生タイプでしたが、千歳と出会い変わっちまったわけです。少なくとも父親はそう思っています。
優等生がいきなりチャラ男になったわけなので、そりゃ親は驚くかもな、ということに気付いた樹。周の気遣いもあり、話し合った樹&千歳の2人は……。
年明け。いつも通りの明るさは保ちつつ、2人は変わりました。
授業を真面目に受け始め、休み時間にも勉強し始めたのです。変に優等生に逆戻りするわけでもなく、ただ前向きになる。周が真昼と釣り合うために努力していることを思い出します!
これには周と真昼もニッコリです。やっぱこの4人がいいんだよな〜〜。
バレンタインで周が告白、、、?
さて、今回は一気に時間が経ち、もうバレンタインとなります。ここまで進みが早いと、完結が近いのか?と怖くなってしまいます。高3の話はなかなか書きにくそうな気もしますし、大学生編に期待してます!
それはともかくバレンタイン、クラスメイトの門脇はモテまくって困っています。最初は門脇のことを”いつか周と真昼の間に割り込んで来るやつ”だと思い込んでいました。
実際真昼のことは好きだったわけですが、、今はどうなんでしょうか?
真昼が友チョコを渡したシーンとか、僕はダメージを勝手にダメージを受けてしまいましたが。
そして、それ以上の衝撃はやはり周がクラスメイトから告白されたことでしょう。きっかけは調理実習で周が真昼を守った時らしく、まさかあの事件の裏で別の事件が起きていたとは、と思います。
多分3年でもクラス替えないよね?
本人たちもそうだけど、周りから気を遣われる雰囲気が気まずいぞ…経験者は語る。あ、また勝手にダメージが。
さて、偶然それを聞いてしまった真昼は、周に対して自分の本心を言います。周を好きになる人を警戒していたのは、ライバルが現れるからではなく、、、
「他の女の子に純粋に好かれたら、周くんは、断る時に絶対罪悪感を抱くし、自分ごと傷付くのが、分かっていたんです。」
「取られる不安よりも、あなたが傷付く事が、嫌だった。……少しの間でもその子を考えてしまう事も、嫌だった」
自分は重いし最低だと言う真昼に対する、周の答えは……当然ながら、それら全部を引っくるめて真昼が好きだというものです。
まあそれは当然なのでいいんですが、この「天使様と言われている真昼にもちゃんと負の感情があり、周はそれを知った上で受け入れている」というのはシリーズの原点だと言えるでしょう。
久しぶりにこう言った話が出て来て、勝手に受けていたダメージが和らぎました。そもそも初期の真昼は周に対して厳しめで、”天使様”らしさはなかったわけだもんな。
天使の可愛さを持つ、普通の?女の子。このラノ女王の人気は伊達ではありません笑。
このラノ2025
- 文庫5位
- 女性キャラ1位
- 男性キャラ3位
- イラストレーター2位
おめでとうございます!(見返したら去年は全部1位だったらしい。恐ろしい……)
お隣の天使様10巻・感想まとめ
はい、というわけで樹と千歳の転換点であり、シリーズの原点を思い出させるかのような10巻でした!
個人的にはやっぱり樹と千歳ですね。健全に前向きになった2人のことは周も真昼も素直に応援していますし、俺もそう思います。
一方で2人には変わらない部分もあります笑。真昼が樹に友チョコを渡すとき、自分や周がお世話になっていると言った真昼。
樹「……おかんというか」
千歳「待っていっくん、それ以上言うと周が照れ隠しに怒ってまひるんがしばらくフリーズするから」
樹「そうだな」
周「何を言おうとしたのか聞かないでおくけどからかうのだけはやめろ」
という関係な連携によるからかいを見せます。やっぱ空気うめえええ!
そんなわけで(?)お隣の天使様シリーズ10巻でした!シリーズもいつのまにか2桁に突入しましたね……。
よく書いている気がしますが、天使様の新刊を読むたびにオーイシマサヨシさんの『ギフト』ブームがやって来ます。最初はクセの強い曲だなと思いましたが、逆にクセになる曲で本当におすすめです!
それではまた次回!